競売の無剰余取り下げについて

劣後債権者(順位が後)からの競売の申し立てを受けてしまった場合に、ごく稀にですが無剰余の取り下げになる場合があります。

無剰余とは、字が示す通り、剰余が無いという状態です。

競売で落札された場合、買受人より支払われた金額は、権利の上位に該当する債権者から順番に回収をしていきます。

この順番というのは、抵当権の設定された順位や、差し押さえの時期によって優劣がことなります。

順番に債権を回収していくということは、上位債権者の債権額が大きければ、落札された金額によっては下の順位の債権者には取り分が無い状況になる可能性もあり得るのです。

この取り分がない状況が無剰余であり、無剰余の取り下げになるのは、その競売を申し立てた債権者が、劣後債権者(順位が後)であった場合です。

申し立て債権者が無剰余の場合、そもそも自らに取り分がない中で競売を進めることになるので、本来の債権回収の目的を達成できません、そこで裁判所の判断で競売が取り下げになるのです。

先に述べたように、落札金額によって無剰余になるか否かが異なりますが、落札金額は裁判所の執行官の物件調査によって算出される、物件評価額によって判断されることになります。

評価額が無剰余になるか否かがギリギリである場合には、無剰余取り下げに該当しない場合もありますので、判断には注意が必要です。