任意売却におけるハンコ代とは?

任意売却を進めるときに、ハンコ代という言葉をたびたび耳にすることになります。

一見すると、任意売却とは関連のない言葉に聞こえますが、知っておいた方がよい重要なキーワードですので、言葉の意味と用途について解説致します。

ハンコ代とは、任意売却の時に劣後債権者に配分する、抵当権抹消の費用のことです。

複数の金融機関から借り入れがあって、それぞれが不動産に対し抵当権の登記をしており、かつ、債務の合計金額が不動産価格を上回ってしまっている場合が、売却時にハンコ代を必要とするケースです。

債務超過(残債務合計が不動産価格を上回っている)の状態では、売却しても債務の全額返済が不可能なため、複数の債権者がいる場合は、上位の債権者から優先的に代金を回収していきます。

上位債権者から優先的に回収していくと、金額によっては劣後債権者に1円も取り分がなくなってしまうことも考えられます。

しかし、抵当権を登記している以上は、劣後債権者にも抵当権の抹消をしてもらわないと任意売却は成立致しませんので、どのように抹消に協力してもらうかがポイントになります。

ここで登場するのがハンコ代です。

上位の債権者から承諾をもらい、劣後債権者に対して、抹消に協力してもらう費用として一定額を配分することで、抵当権の抹消を了承してもらいます。

ハンコ代を配分することにより、劣後債権者からの了承があって、初めて任意売却は成立致します。

ただし、上位債権者も自社の取り分が減少することになりますので、ハンコ代として承諾する金額には上限があります。

相場では、劣後債権者の残債務の10%相当か、20万~30万程度になっています。